ペット可能の物件を選ぶ時の注意点

ペットを飼っている人がペット可能の物件を選ぶとき、戸建て住宅や管理規約でペットの飼育が認められている集合住宅が候補になるでしょうが、それだけしか見ていないと購入後にトラブルが発生するかもしれないので慎重に判断しなければいけません。ペット可能の物件の選び方では、まずペットが快適に暮らせる環境が整っているかを確認するべきで、特に注意しなければいけないのがフローリングの材質が、犬や猫が安全に歩けるような材質であるかどうかです。
人間は素足でも不自由なくフローリングを歩くことができますが、犬や猫は滑り止めの役割を果たすはずの肉球が乾いていたり爪が伸びて床に密着できなかったりすると、滑って体を床に打ちつけ怪我をしてしまいます。犬や猫の肉球というのは歳を取るにつれて代謝機能が衰えるので乾燥しやすくなっていて、それと足腰も弱ってきていますから滑ったときに足を踏ん張って体を支えることもできなくなるので余計に怪我をしやすいです。それから、フローリングの歩きやすさということで言えば硬さも重要で、あまりに硬すぎると歩いたときに足に掛かる負荷が大きすぎて関節を痛めたり未成熟な仔犬や仔猫だと骨折することもあります。そういった事を踏まえて、室内飼いをするときのフローリングの材質はペットが歩きやすいように滑りにくい表面で、なおかつ歩いたりイスからジャンプして降りるときに足腰を痛めないような柔らかさを持つものが最適です。
ペットを飼うとなれば周辺住民に対する配慮は絶対に忘れてはいけない点で、物件の選び方では遠吠えや発情期の鳴き声などが近所中に響き渡らないよう建物に防音対策がしっかりと施されているかどうかを確認しましょう。環境省の行った調査では犬の鳴き声というのは70デシベルから90デシベルということであり、街の喧騒や電車の車内で響き渡る音と同じレベルのボリュームですから、何も対策をしなければ非常に迷惑です。
ペットの鳴き声を抑えるための防音対策としては、防音性の高い壁にするとか、窓ガラスを二重にしてシャッターを取り付けるとか、床材に音や衝撃を吸収しやすい素材を使うといったことで室内の音が外部に漏れるのを防げます。
犬猫であれば床や壁に爪を立てたり家具などが落下する危険性や、糞尿をトイレ以外のところですることもありますので、人間だけが暮らす住宅よりも傷つきやすく汚れやすくなりますのでその対策も考えなければいけません。傷の対策として傷つきにくい床材や壁かどうかを確認し、建材には汚れを雑巾や掃除機で簡単に取り除ける防汚加工、それから雑菌が繁殖させない抗菌加工や臭いを消す消臭加工が施されていれば、メンテナンスがしやすいです。
